<第4話 小角の少年時代> 役行者物語 |
この茅原の里も蘇我大臣の蝦夷(えみし)とその子入鹿(いるか)の一族の勢力下におかれ領地となっていました。
仏教がはじめて日本に渡ってきたときに物部氏は外国の仏をまつる事を反対しましたが、蘇我氏がこの物部氏をおさえてしまいました。
それからの蘇我氏一族は、わがままや勝手な事をするようになり、
中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)や中臣鎌足(なかとみのかまたり)らは怒って彼らを倒す計画を立てて645年蘇我入鹿を斬り殺してしまいました。
それを知った父の蝦夷は「もはやこれまでか」と家に火をつけて自殺をしました。
これによってあれほどの勢力を誇っていた蘇我氏一族も滅びてしまいました。
蘇我氏に仕えていた茅原の里も急に主人がいなくなり惨めな、哀れな生活に変わって行きました。
飛鳥の里↓
こうして小角の夢の多い少年時代の日々が過ぎてゆきました。
小角が出かけて行った都、飛鳥寺↓
<参考引用 著者 銭谷武平 「役行者ものがたり」より>