公平に見るようにしよう |
嫉妬の心は彼我(ひが)より生ず。
もし彼我を忘るればすなわち一如を見る。
一如を見ればすなわち平等を得(う)。
平等を得ればすなわち嫉妬を離る。
嫉妬を離るればすなわち一切衆生の善を随喜す。
金剛般若波羅密経 開題
やきもちは、あの人と自分は別々の存在だという競争心から生ずる。もしもあの人だ、自分だ、という対立を離れることができればそこに一体感が生まれる。同根同体の観に住する時、差別がなくなって平等となる。一味平等の立場から、あの人と自分を見る時、うらやんだり、ねたんだりする思いから離れることができる。嫉妬の思いから離れてこだわりのない公平な心になった時、どんな人の良い行いにでも、心から喜んで賞賛することができる・・・と。
引用掲載 弘法大師空海百話 佐伯泉澄 著者