近江湖東<第1番長寿院(大洞弁財天)> |
彦根城の鬼門厄除け
(弁財天堂)
建立の目的としては、まずは彦根城の鬼門厄除け、彦根領内の安泰、彦根藩領内の古城主237人の慰霊、そしてあまねく領民にご利益が及ぶことを願い、老若男女を問わず領民から一人一文(いちもん)ずつの奉加金を募り、多額の藩金を加えて建立し、直興(なおおき)自身が自ら院主となりました。
権現造りの重文弁財天堂は内外漆塗り極彩色で、彫刻も絵画もすばらしい。本尊の弁財天像は十五童子、四天王を両脇に従えています。この絢爛豪華な状況は誰言うとなしに”彦根日光”と呼ばれています。また興味深いことは、美しい弁財天様のお顔が参詣者の心を写して変わるというのです。
(楼門)
楼上には甲冑をつけた大黒天が臼の上に座して両横には四千躰の小さな大黒天を従えお城に対して祀られています。
門の左右には天地の神、毘沙門天、堅牢地神、裏には白狐が祀られています。 弁財天正面の踏み石に立って彦根城を眺めると、楼門が開かれているのでちょうど彦根城が楼門の中に絵のように眺めることができます。
(阿弥陀堂)
弁財天堂と阿弥陀堂前の踏み石には、西国33、坂東33、秩父33観音計100観音と、更に諸国の霊仏霊社計281ヶ所のお砂が埋められています。一度ここへお参りすれば、381霊地に参拝したことになると喜ばれています。
(経蔵)
心軸を中心に書架をならべ全体が回転するようになっていて、これを転輪蔵(略 転蔵)といい、梁(りょう)の傅翕(ふきゅう)の創案で法宝を転じることで経典を唱えた功徳が得られると言われています。
また書架の中には大蔵経という一切のお経が納められ古来より輪蔵を回すことで願いが成就すると言われています。
御詠歌・・・大洞の 彦根日光 ここにみて
願いぞ叶う 弁財天尊
住所 滋賀県彦根市古沢町1139
☎ 0749 -22-2617
参考引用掲載 近江湖東に十七名刹巡礼
写真 ro-shin