霊禅山東塔院 久米寺(くめでら) |
太子の弟
第一代天皇の神武天皇が設けた日本最初の都、奈良橿原市に聖徳太子の弟・久目皇子(くめのみこ)の開祖と伝えられる久米寺があります。
太子には六人の兄弟がありました。父用明天皇と母の穴穂部間人皇女の間に生まれた同腹の弟の久目皇子と殖栗皇子(えくり)、茨田皇子(まんだ)。父天皇と蘇我稲目の娘石寸名(いしきな)との間の田目皇子(ため)、葛城直磐村(かつらぎのあたいいわむら)の娘広子との間の麻呂子王・当麻(たぎま)皇子と酢香手姫(すかてひめ)です。
また一丈六尺の本尊の体内には一寸八分の小さな金属製立像薬師如来がおさめられています。
また、衆生の中風と下の病気を除くために薬師に誓いを立て自ら孟宗竹の箸を作ったため、竹箸を使うと中風除けと長寿が得られると言われています。
奈良時代の様式を今に伝える多宝塔
養老2年(718)インドの摩伽陀国の帝王、善無畏三蔵が王位を捨てて渡来し当寺に寄留し日本初の多宝塔を建立しました。仏舎利三粒等を塔柱の中へおさめています。807年唐より帰国した弘法大師空海が宝塔内で経王を講賛し、はじめて真言密教を弘伝した真言宗最初の根本道場です。
奈良県橿原市久米町502 ☎07442-7-2470
●本尊 天得薬師瑠璃光如来●開山 来目皇子
参考引用掲載 聖徳太子の寺を歩く
写真 ro-shin