(南海高野線)住吉東〜沢之町その2 |
熊野街道沿いにある「宝泉寺」
日本では珍しい十三佛の石仏があります。
萬年山 西光院 宝泉寺は平安時代、天元五年((982)恵心僧都によって開基された融通念仏宗の寺院で、平野にある大念仏寺派末の寺です。
往時は「念仏坊」と称していましたが、室町時代、元亀五年(1571)に宝泉上人が再興し本堂を建立、現在の「宝泉寺」と改称されました。
この寺には「幽霊の片袖」伝説の発祥の地としても知られています。
講談や落語でも題材とされています。この伝説は江戸時代初期の元和三年(1617)、観音巡礼をしていた奥州出身の男が箱根権現参拝を終えて休憩していると、死装束を身にまとった幽霊があらわれて、「自分は住吉大社の禰宜、山上松太夫の妻です。旅の途中でこの谷で命を落とし、地獄に堕ちて苦しんでいるので、宝泉寺の道和上人に回向を受けられるように夫に伝えて欲しい」といい、証拠として小袖の片袖と香合を手渡して消えてしまいました。
その巡礼者の男は山上松太夫を訪ね片袖と香合を手渡しました。道和上人は平野の大念仏寺の法主となっていたので松太夫は上人に回向を願い、法要は夜を徹して行なわれました。
お礼に現れた亡女は成仏を告げて消え去りました。という伝説です。
大阪市住吉区住吉1-6-2
tel 06-6671-3487
写真 ro-shin
参考掲載 街コミ ZAQ さむいささん