増福寺 |
類焼を免れた山門は、大阪大空襲の戦災からものがれ、創建当時の姿を現在までとどめています。
本尊阿弥陀仏立像は春日の仏師作と伝えられ製作年代は不明です。他に金仏逆蓮華座阿弥陀仏があります。第五世弁誉上人が元禄十四年(1701)女人往生の願いを込めて時の代表的鋳物師に製作を依頼したものです。日露戦争時と昭和二十一年(1946)に光背が盗難にあいましたが平成二十一年(2009)年に新調修復しました。
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大阪新四十八願所 阿弥陀巡礼
第三十二願「国土厳飾(こんじき)の願」もし我仏を得たらんに、他より已上(いじょう)、虚空に至るまで、宮殿楼観(くうでんろうかん)池流華樹(ちるげじゅ)、国中のあらゆる一切の万物、皆無量の雑宝、百千種の香をもって、共に合成し(ごうじょう)し、厳飾奇妙(ごんじききみょう)にして、諸もろの人天に超えん。その香、普く十方世界に薫じて、菩薩聞く者は、皆仏行を修せん。もしかくのごとくならずんば、正覚を取らじ。
『大意』私の浄土においては宮殿・池・花などあらゆる物が無量の宝石で飾られ、無量の香りを放ち、しかもその香りが十方世界に薫って、菩薩が修業を増進させますように。
和歌
ふたばより にほふはやしに たちぬるる
袖もかくこそ よもの春かぜ
『訳』双葉のときからすばらしい香りがする栴檀の林で、[その香りに心打たれ]涙にぬれる袖なのであるが、[極楽も]きっとこのようなのであろう。あたりいったいにただよう春風にしても。
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参考引用掲載 大阪新四十八願所 阿弥陀巡礼
写真 ro-shin