<第18話 大峯にて骸骨に会う・・七生の小角 2> |
吉野川のほとりの比曽の地(今の大淀町)にきました。
ここの寺で修行をしながら村人に奥山の様子を尋ねたり調べたりしましたが、誰も行った事のない奥山を知る村人はいませんでした。
狼が人を襲うとか、大蛇がいるとかで人々は恐れて近づこうとしません。
ある日のこと、小角が影向(ようごう)の石の上に座って経を読んでいましたが、ふと夢うつつのような気持ちでまどろんでいる時、円い小山を背にして明神様があらわれました。
小角に「これから吉野の山に登り寺を建てるように」と告げました。
それは三輪明神であったのです。
お告げのとうり、小角は吉野山を開きました。
平和な隠里のようなこの土地は天河の聖地であったのです。周囲を高い山で囲まれた村です。村人たちはとても親切にもてなしてくれました。吉野観光HP
<参考引用 著者 銭谷武平 「役行者ものがたり」より>