新西国巡礼 <客番 観心寺> |
千代までも 厄災消除の おん誓い 大師のみ手の あとぞ尊き
観心寺は文武天皇の大宝元年(701)役小角(役行者)によって開かれ、はじめ雲心寺と呼ばれていました。
金堂如意輪観音・秘仏で毎年4月17・18日開扉
建掛塔
三間四方・茅葺・三重塔建立予定が、楠木正成湊川で討死のため未完のまま現在に伝わる南朝の歴史を偲ぶ楠木氏の菩提寺です。
♪青葉茂れる桜井の 里のわたりの夕まぐれ〜
大阪府河内長野市寺元475 ☎0721-62-2134
●本尊 如意輪観音●開祖 役小角
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法話
朱印の功徳について 観心寺住職 中島龍弘
あなたは今この世とおさらばして冥土の旅に入られた。四十九日間はひとりで冥い(くらい)世界をを歩き続けなければならない。そして一週間ごとに生前の行為の審判を受けて、弥陀の浄土に行くことになるはずだ。罪深ければ四十九日では弥陀の浄土に行けないかもしれない。百ヶ日、あるいは一周忌、三回忌まで待たなければならないかもしれないのだ。
初七日は書類審査。二七日は審判の前で「三途の川」を渡る。 ついたところで、懸衣翁(けんえおう)、奪衣婆(だつえば)がいて、着ていたものを全部脱がされる。この時残されるのが「おいずる」なのだ。
三七日、四七日を経ていよいよ五七日。有名な閻魔大王の前にくる。 ここであなたは王から質問を受ける。「何かいい功徳を積んできたか!」と。このときは、
「たいした功徳は積んでいませんが色々な霊場を巡拝して仏様のおかげを頂戴してきました。これがその証です。」と朱印帳やおいずるを見せればよい。閻魔は必ずその行為を褒めて四十九日を待って浄土へ行くことを約束してくれるはずだ。
巡拝することで仏様とご縁を結び、御先祖様を供養し生かされていることを感謝する。そのことによって、毎日を「おかげさまでと」いう気持ちで送れるようになるのである。そして巡礼に行くには健康でなければならない。身体の健康に留意し、心の健康を満たすためいろいろな霊場を巡拝して朱印をいただけたらよい。別にあわてて冥土に行くことはないが、ただいずれかの日のために、おいずるや朱印帳を用意だけは必ずしておきたい。
<参考引用掲載>新西国霊場法話巡礼 朱鷺書房