新西国巡礼 <第21番 神呪寺> |
来てみれば すがたも花の かぶと山 寺もわが身も 薄雲の中
兵庫県西宮市甲山町25-1 ☎0798-72-1172
●本尊 如意輪観世音菩薩●開基 如意尼公
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法話
脚下照顧 神呪寺住職
よくお寺の玄関等に「脚下照顧」と書かれているのを見かけることがあると思います。
「脚下照顧」とは、足元をしっかり見なさい。という意味です。
部屋に上がる時はいてきた靴等を乱暴に脱ぎ捨てて気に留めないようでは何事にも心が行き届かず物事を成し遂げることは出来ません。
たかが靴ぐらいと思われるかも知れませんが、足元にすら気が回らないようでは一事が万事推して知るべしというわけです。
足元の大切さは、なにもはきものに限られることではありません。
自分自身をしっかり見つめなさいということとも受け取れます。
他人のことはよく見えるが、以外と見えないのが自分自身です。
他の欠点をとがめることは厳しく、自分の失敗には甘いという人が、まわりを見渡せば一人や二人は目につくかも知れません。人間の目は外に向きやすいのですが、他人のこと、遠い将来のことばかりに気を取られるのではなく自分自身の心の内、今現在のことをじっくり見つめ直してみることが必要ではないでしょうか。
<参考引用掲載>新西国霊場法話巡礼 朱鷺書房