洛陽観音巡礼 <第31番 東向観音寺> |
ふみわけて ここにきたのの ひがしむき
こころはにしへ はこびぬるかな
明治の神仏分離政策によって北野天満宮や八坂神社などの境内の仏教寺院は移転、廃絶の憂き目を見ました。この東向観音寺は江戸時代には北野天満宮の神宮寺から離れたため明治の逆風でも当地に残りました。
お寺の話では皇室とのゆかりの深い泉涌寺の末寺だったので特別な配慮があったのではないかと・・・
菅原道真公が勉学に励んだ場所として、応和元年(961)太宰府の観世音寺から菅原道真公自作の十一面観音像を移して本尊としました。
秘仏で25年に一度開扉されます。
一般の観音秘仏は33年ごとが多いですが東向観音寺は天満宮の御年祭に合わせて25年ごとに公開されています。
次回は2027年です。
同寺境内の五輪塔は四十九日の喪があけた五十日目に詣でる「忌明塔」としてしられた道真の母の墓所との伝承があります。
京都市上京区小路通御前西入上ル観音寺門前町863 ☎075-461-1527
==============================================
参考資料
「洛陽三十三所観音巡礼」平成洛陽三十三所観音霊場会
「京都観音めぐり」京都新聞出版センター