野寺山(のでらさん) 高薗寺(こうおんじ) |
飛鳥時代の白雉年間に法道仙人が開いたといわれています。法道仙人は播磨一円で沢山の寺院を開基したと言われている伝説の僧で、天竺の人だと言われていますが詳しくはわかっていません。仙人がこの地を訪れたとき、霊感を得て、千手千眼観世音像を刻み寺を建立して安置しました。
広い山林の中に金銀をちりばめた七堂伽藍、数十の僧坊が建ち並んでいたと言われます。乱世の中で次第に衰えていたが、南北朝時代の文和四年(1355)名僧と言われた如林上人がこの地にとどまり中興の祖となりました。 羽柴秀吉の三木攻めにあい、別所方に付いたため、すべてが焼かれてしまいました。
戦いの後、焼け跡に草堂が建てられ、江戸時代には姫路城主の池田輝政は、由緒ある寺をしのんで境内などを寄進しました。広い境内は、他の寺院と比べて横に長く伽藍が配置される形式で、山門・庫裡・鐘楼・本堂・薬師堂が整然と並んでいます。
加古郡稲美町野寺851 ☎079-495-0027
参考引用掲載 ふるさとの古寺巡礼 ビジュアルブックス
写真 ro-shin