大我に生きよう |
ただし大日如来のみいまして
無我のなかにおいて、大我を得たまえり。
(吽字義 全集)
世間普通の凡夫は、これこそ本当の自分に生きる道だと、いろいろその見解を示して主張しているけれども、とどのつまりは、皆自分さえよければよいというもので、まだ本当の自分(大我)に生きるまでには至っていない。
ただ大日如来というみ仏は、無我のなかで真の大我を証得せられた。
この時、数えきれないほどの、周囲の眷属(み仏を慕う人々)はその光明に照らされて、自分が大我の身に生きられることを知ったのである・・・と。
引用掲載 弘法大師空海百話 佐伯泉澄著